2014ブレイクアイドルを予想 モラトリアムからコンセプチュアル、そして現代音楽まで―グループアイドル編
徹底的にコンセプトに沿った「BABYMETAL」
 次に挙げたいのが「BABYMETAL」。Perfumeと同じアミューズ所属の小中学生限定グループ「さくら学院」の派生として誕生したユニットで、コンセプトは「メタルとアイドルの融合」。高1が1名と中2が2名の計3名で構成されている。昨年12月の幕張メッセの単独ライブには約8000人を動員、3月には武道館での2days公演が発表されている。
BABYMETALの特徴は、楽曲、ライブ演出、Tシャツなどのグッズ、アーティスト写真の1枚に至るまで、徹底的にコンセプトに沿ったディレクションが行き届いており、それら全ての完成度が高いことだ。メタルファンが見ても納得できたり、思わず唸ってしまうようなギミックが細かいところまで仕掛けられている。
 また、ステージで少女が髪を振り乱しヘドバンするさまや、教会内の棺桶の中にメンバーが入っているゴシックなアー写などは、アイドルファンでなくても絶大なインパクトを与えることができる。さらにメタルといっても狭義のジャンル内だけに捉われず、X JAPANや聖飢魔IIなど、メジャーな邦楽アーティストへのオマージュを行なっている点も、一般層へと繋がりやすい要因となるだろう。
 BABYMETALもエビ中と同じく、「オリジナリティのあるコンセプトがあり、コンテンツのクオリティーが高い」というポイントが共通している。今年だけに捉われず、成長して"BABY"ではなくなる未来をも見据えた活動を期待したい。



(60)大槻ケンヂ 連載エッセイ「オーケンの、このエッセイは手書きです!」|HOT STUFF PROMOTION
その翌日、僕は筋肉少女帯でBABYMEYTALと対バンライブであった。
 BABYMETAL…ベビメタは、2014年現在16歳の少女一人と14歳の少女二人によるアイドル・ユニットだ。  爆音メタルに乗せて16歳のSU-METALが美声で歌い、14歳のYUI、MOAMETALが舞い踊る。  僕は一年ほど前に彼女らの存在を知った。特撮のNARASAKI氏が曲を書いたというので「ふ〜ん、メタル版のスターボーってとこかねぇ」などと、せめて「スターボー」のとこ「パフューム」に代えとけよくらいのボケをかましていたところ、あれよあれよと大ブレイクしたのには驚いた。
 ラウドパークにも出演し、メタリカがメタリカの方から「一緒ニ写真撮ッテクダサ〜イ」とプリーズするほどの世界に通じるグループにアッと言う間に成長していたのだ。
 当たった、のだ。
 とは言え、少女たちである。もうすぐ48歳の僕とはYUI&MOAちゃんなどは…34歳の歳の差だ。下手すりゃこりゃジーさんと孫娘ではないか。
 対バンが決まった時にまず思ったのは「あ〜ベビメタちゃんに対バンしたことを10年後も覚えていてほしいなぁ」という、まったくもって、親戚のおじさんが上京した中学生の姪をマルイワンに連れてって彼女が服選んでる間に下の喫茶店でボーッと思うことそのものなのであった。
 「どうしたら覚えていてもらえるだろう?」
 考えに考えた挙句、思いついた戦法こそは「お年玉をあげてみよう作戦」であった。
 だって、ホラ、思いがけずおこずかいとかお年玉をくれた大人のことって大きくなってもわりと覚えるじゃない?  一月だし。それにお年玉くれる対バンの大人ってまずいないと思うのだ。きっと少女たちの記憶に後々まで残るはずだ。
 きっと「写真撮ッテ下サ〜イ」と言ったメタリカのことは忘れても、「無駄使いしちゃだめだよ」とポチ袋くれた筋肉少女帯のことは覚えていると思うのだ。あまつさえ「文房具でも買うといいよ」と、今時の十代に昭和の大人の言葉をつけ加えたおじさんのことは忘れまいて。